「認知症介護実践者研修ってどんな研修?」聞いたことはあるけどよくわからない、どんな研修なのか具体的に知りたいという方のために、認知症介護実践者研修についてまとめてみました。
認知症介護実践者研修は、認知症ケアに特化した資格で、認知症介護の基本や、実践的な認知症介護の知識について学ぶことができます。
認知症介護実践者研修は、公的資格で、認知度が高く、キャリアアップや転職等にも有利と言えます。職場によっては、資格手当を支給しているところもあります。資格取得に関しては、試験があるわけではなく、カリキュラムを全て修了することで、認知症介護実践者研修の資格を取得することができます。
この記事では認知症介護実践者研修の概要や受講対象者、費用等について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
筆者:たかはしポム太郎
資格:介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、キャラバン・メイト、登録販売者、チームオレンジコーディネーター研修修了、ユニットリーダー研修修了、認知症チームケア推進研修修了、認知症介護実践リーダー研修修了
私は介護の現場で働きながら、介護や認知症の研修を開催や、情報発信をしています。10年間の介護現場での経験、資格取得等で培った知識を発信していきます。介護や認知症について不安を抱いている方々に役立つ情報をお届けできればと思っております。少しでも不安が解消され、今抱えているお悩みに寄り添えたら嬉しいです。
認知症介護実践者研修とは

認知症介護実践者研修は、「認知症介護実践者等養成事業」の中に位置付けられた研修のひとつです。
認知症介護実践者等養成事業は、認知症介護の専門職員を養成し、認知症介護の充実を図ることを目的しています。
対象者別に「認知症介護指導者養成研修」「認知症介護実践リーダー研修」「認知症介護実践者研修」「認知症介護基礎研修」が設けられています。
認知症介護実践者研修は、介護現場で働く職員が、認知症に関する知識や技術を深め、実践的な介護をできる人材を育成するための研修です。
他の認知症研修については、こちらの記事も参考にしてみてください。
・認知症介護基礎研修について
受講対象者
認知症介護実践者研修の受講要件・申し込み方法等は、主催する自治体により異なります。
認知症介護を実践できる人材の育成という側面があるため、リーダー的立場という条件を定めているところもあれば、そうでないところもあります。また、職場からの推薦がなければ研修を受けることができないところもあります。
国で示されている認知症介護実践者研修の対象者は、介護保険施設や事業所等に従事する介護職員等であって、一定の知識、技術及び経験を有する者とされています。
ご自身が受講する自治体のホームページで確認しましょう。例として下記に東京都の受講要件を記載します。
東京都の受講要件
・介護福祉士と同程度の身体介護に関する知識や技術を持っている
・認知症高齢者の介護実務経験が2年程度以上ある
・かく施設・事業所において介護・看護のチームリーダーの立場にあるか、近い将来そうなることが具体的に予定されている。
研修内容
認知症介護実践者研修は、座学(講義・演習)と実習を組み合わせて行われます。
実施形式は各主催地域、自治体により異なりますが、座学はグループワーク形式で行われる場合が多いです。座学研修を動画配信+WEB会議システム(Zoom)で実施しているところもあります。
自治体によっては、研修の受講前にレポートや課題の提出を求められ、事前に準備が必要な場合もありますので注意が必要です。
研修カリキュラム
研修の内容も自治体により若干異なりますが、標準的なカリキュラムの内容には、認知症ケアの基本的視点、理念、倫理、認知症の人の理解、対応、家族への支援、権利擁護、地域資源、アセスメント、具体的な介護技術、実習の課題設定、実習評価等があります。
また、修了試験はありませんので、カリキュラムの全日程に参加し、レポートや報告書、課題をクリアすれば、修了証が交付されます。
メルカリでも認知症介護実践者研修の標準テキストが多数出品されています。
こちらのリンクから、メルカリ公式サイトで認知症介護実践者研修の標準テキストを探せます。
研修費用

認知症介護実践者研修の費用の相場は25,000円程度が一般的です。
しかし、費用は地域によって大きく異なる場合もあります。
東京都では、無料で受講できる場合もありますが、自治体によっては、40,000円程度かかる場合もあります。
また、別途、教材費がかかる自治体もあるため、受講にかかる費用については、各自治体のホームページ等で確認してください。
終わりに
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
この記事では、認知症介護実践者研修について、概要や対象者、受講費用等について解説しました。
認知症に関する知識や技術を身に着けることは、認知症ケアを行うにあたりとても重要なことです。
これからも介護や認知症に関する情報を発信していきます。よろしくお願いいいたします。


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