2026年(令和8年)/第38回介護福祉士国家試験/一発合格を目指して/パート合格制度についても詳しく解説

資格・知識

2026年の介護福祉士国家試験について、筆者の経験と最新の情報を交えて、概要と、効果的な勉強法やおすすめの教材をご紹介します。2026年に介護福祉士国家試験の受験をお考えの方は、この記事を参考に、試験合格への一歩を踏み出しましょう!

筆者:たかはしポム太郎

資格:介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、キャラバン・メイト、登録販売者、チームオレンジコーディネーター研修修了、ユニットリーダー研修修了、認知症チームケア推進研修修了、認知症介護実践リーダー研修修了

私は介護の現場で働きながら、介護や認知症の研修を開催や、情報発信をしています。10年間の介護現場での経験、資格取得等で培った知識を発信していきます。介護や認知症について不安を抱いている方々に役立つ情報をお届けできればと思っております。少しでも不安が解消され、今抱えているお悩みに寄り添えたら嬉しいです。

介護福祉士国家試験

介護福祉士国家試験の概要

介護福祉士国家試験は、介護福祉士の資格を取得する為の試験です。介護の専門的な知識と技術を問われます。筆記試験と実技試験(または実務経験による免除)から構成され、年に1回実施されています。合格率は、例年70~80%前後で推移しており、今後もこの傾向は変わらないと予想されます。国家試験の中では合格率は高いと言えます。しかし出題範囲は広く、計画的な学習が求められます。

2026(令和8年)の第38回介護福祉士国家試験は、令和8年1月25日(日)に実施されます。

受験資格

介護福祉士国家試験を受験するためには、以下の受験資格を満たす必要があります。

養成施設

・介護福祉士養成施設(2年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方(令和8年3月31日までに卒業する見込みの方を含む)。
・介護福祉士養成施設(1年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方(令和8年3月31日までに卒業する見込みの方を含む)。

実務経験ルート

・3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(令和8年3月31日までに従事する見込みの方を含む)で、実務者研修を修了した方(令和8年3月31日までに修了する見込みの方を含む)。
・3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(令和8年3月31日までに従事する見込みの方を含む)で、介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)を修了した方(令和8年3月31日までに修了する見込みの方を含む)。

福祉系学校ルート

・平成21年度以降に、福祉系高校に入学して、必要な科目を履修して卒業した方(令和8年3月31日までに卒業する見込みの方を含む)。

・特例高校に入学して、卒業した翌日以降に9ヶ月以上(従業期間9ヶ月以上、従事日数135日以上)介護等の業務に従事した方(令和8年3月31日までに従事する見込みの方を含む)。

・平成20年度以前に、福祉系高校に入学して、必要な科目を履修して卒業した方。

EPA介護福祉士候補者ルート

・EPA(経済連携協定)であって、3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方(令和8年3月31日までに従事する見込みの方を含む)。

【EPA介護福祉士候補者とは】
経済連携協定に基づいて日本の介護施設で就労・研修をしながら、日本の介護福祉士資格の取得を目指す方々のことを言います。現在、EPA介護福祉士候補者受け入れ国は、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国です。
※EPA介護福祉士は、経済活動に関する二国間の連携強化が目的であり、介護分野の人材不足への取り組みとして行うものではありません。また、外国籍で既に勤務されている方であっても経済連携協定に基づく一定の要件を満たして入国しなければEPA候補者にはなれません。さらには日本への入国後にEPA介護福祉士候補者になることもできません。

受験資格として認められないケース

以下のケースは受験資格として認められないので、注意してください。

実務経験に該当する施設や職種ではない
実務経験に該当しない施設や職種での経験は、従業期間、従事日数に含まれないので、注意してください。

従事日数(540日以上)は満たしているが、従業期間3年以上(1,095日以上)を満たしていない
従事日数、従業期間の両方で必要日数(年数)を満たす必要があります。いずれか一方だけでは、受験資格を得ることができません。

3年以上介護等の業務に従事しているが、実務者研修を受講していない場合
実務経験ルートで資格取得を目指す場合、3年以上介護等の業務に従事していても、実務者研修を受講していなければ基本的に試験を受けることができません(介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了されている方は除く)。

受験資格はここ数年で制度が大きく変わっているため、介護福祉士国家試験の実施機関「社会福祉振興・試験センター」のホームページで最新情報をチェックしましょう。

受験申し込み期間

令和7年8月6日(水)から9月5日(金)まで!

過去の試験(第10回~第37回)で、受験票を受け取った方のうち、確定した証明書を提出した方は、インターネットによる受験申し込みができます。
初めて受験申し込みをする方、過去の試験で確定した証明書を提出していない方は、あらかじめ受験の申し込みに必要な書類『受験の手引』を取り寄せる必要があります

合格発表

令和8年3月16日(月) 試験センターのホームページに受験番号を掲載
令和8年3月19日(木) 結果通知発送

合格基準

筆記試験では、総得点の60%程度をボーダーラインとし、難易度で補正した点数以上を獲得かつ、11科目すべてにおいて得点することを合格基準としています。

実技試験では、総得点の60%程度をボーダーラインとし、難易度で補正した点数以上を獲得することが合格基準としています

合格基準点は難易度に応じて若干変動することを考えると、合格点ぎりぎりではなく、ある程度余裕をもった得点を獲得できることが望ましいです。

ポム太郎
ポム太郎

以下に詳細をまとめてみました。

全パートを受験する場合

①  次のア、イの条件を満たした者を合格者とする。
②  ア、イの条件を満たさない者でも、ウの条件によりパートごとの判定を行ない、すべてのパートごとの合格基準を満たした者を合格者とする。

ア  問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
イ  アを満たし、11試験科目群すべてにおいて得点があった者。
ウ  すべてのパートを受験した全受験者の、各パートの平均得点の比率を用いて、全体の合格基準点を按分して得られる各パートの点数以上を得点し、かつ、当該パートを構成する試験科目群すべてにおいて得点があった者。

一部のパートのみを受験する場合

受験したパートごとの判定を行ない、すべてのパートごとの合格基準を満たした者を合格者とする。
すべてのパートを受験した全受験者の、各パートの平均得点の比率を用いて、全体の合格基準点を按分して得られる各パートの点数以上を得点し、かつ、当該パートごとを構成する試験科目群すべてにおいて得点があった者。

パートA
①人間の尊厳と自立、介護の基本  ②社会の理解  ③人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術  ④生活支援技術  

パートB
⑤こころとからだのしくみ  ⑥発達と老化の理解  ⑦認知症の理解  ⑧障害の理解  ⑨医療的ケア  

パートC
⑩介護過程  ⑪総合問題

【パート合格について】
近年、介護福祉士国家試験の受験者数は減少しています。介護現場の深刻な人手不足を受け、厚生労働省は、介護福祉士の国家試験のルールを見直し、2025年度より「パート合格制度」を導入します。

現在の試験科目である全13科目を3分野に分割し、初回の受験で全科目に合格できなかった場合、2回目の受験以降は不合格の科目のみを受験できる仕組みです。

合格した科目はその後、2年間免除され、段階的に資格を取得できるようになります。
ただし、合格の有効期限が切れた科目は再受験が必要になります。

第38回の試験は、全受験者が全パートを受験します。

効果的な勉強法

自分に合うテキストを見つける

筆者はこの方法で合格することができました。まずは書店に行って自分に合いそうなテキストを探してみてください。ネットで探すのも良いでしょう。

自分に合う1冊を見つけて、その1冊をとにかく読み込むことがベストだと思います。試験対策用のテキストを活用することで、効率良く学習を進めることができます。

過去問を活用する

過去問を繰り返し解くことは、試験対策の基本です。問題の傾向や、出題形式に慣れることで、本番での対応力が向上します。

間違えた問題は解説を読み、理解を深めましょう。  

スキマ時間を活用する

仕事や家事で忙しい方は、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用しましょう。

スマホアプリや一問一答形式の教材を使えば、短時間でも効率的に学習できます。 

YouTubeで学ぶ

今の時代はとても便利で、YouTubeという学舎があります。

視覚と聴覚を使って学べるYouTubeは、理解を深めるのに効果的です。

おすすめの教材

効果的な学習には、信頼できる教材の選定が重要です。以下に、筆者がおすすめする教材をいくつかご紹介します

これらの教材は、過去問の解説や模擬問題、重要ポイントの整理など、試験対策に役立つ内容が充実しています。自分の学習スタイルや理解度に合わせて、最適な教材を選びましょう。 

勉強スケジュールの立て方

計画的な学習スケジュールを立てることで、効率的に勉強を進めることができます。
以下は、筆者がおすすめする学習スケジュールの一例です。

  • 8月
    申し込み


    申し込み期間は令和7年8月6日(水)〜9月5日(金)です。
    申し込みが開始されたら、すぐに行動しましょう。

    教材の決定

    試験の全体像、試験範囲等を把握し、使用する教材を決定しましょう。
    自分に合いそうなテキスト1冊、過去問題1冊をおすすめします。

  • 9月
    勉強開始

    まずはテキストに目を通して、学習のイメージをしてください。
    一通り目を通したら、各科目の基礎知識を学習していきましょう。

  • 10月
    テキストをマスター

    テキスト1冊の内容を丸暗記するつもりで、1冊を徹底的に読み込みましょう。
    暗記の方法は人それぞれです。読み込み、書き込み、どんな方法でも良いので、
    1ヶ月間、徹底してテキスト学習に取り組みましょう。

    この時期は、1日の学習時間目標を設定するとより効果的に進められます。
    (例:1日2時間以上勉強する! 寝る前の1時間勉強する!)

  • 11月〜12月
    過去問

    過去問や模擬問題を解き、実践力を養いましょう。

  • 令和8年 1月
    最終確認

    苦手な分野の復習や、もう一度テキストを見直しましょう。最後の総まとめです。
    体調管理もしっかり行いましょう。

試験当日まで、計画的に準備をしておくことで、安心して受験することができます。

毎日コツコツと学習を継続することをおすすめします。

定期的に進捗を確認し、必要に応じてスケジュールを調整しましょう。

終わりに

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

介護福祉士国家試験の合格には、計画的な学習と適切な教材の活用が不可欠です。

過去問の活用、スキマ時間の有効活用、YouTubeなどの多様な学習方法を取り入れ、自分に合った勉強法を見つけましょう。

また、体調管理にも気を配り、万全の状態で試験に臨んでください。 

皆さんの合格を心より応援しています!

たかはしポム太郎

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